バブル期並みの「完全雇用」!?就職・転職するなら今なのか?
2017年の完全失業率が、ついに3%を割り込んだそうだ。
日経新聞によれば、3%割れはバブル経済直後の1994年以来の23年ぶりとのこと。
3%割れは、働く気さえあれば誰でも職に就ける「完全雇用」の状態を意味する。
どんな時代でも常に転職活動など職探しをしている人たちが一定層いるためだ。
日経平均が最近になって約26年ぶりの最高値を付けるなど、バブル時代を意識させるような指数、経済統計が徐々に増えてきている気がする。
テレビ番組を見ていても、平野ノラや荻野目洋子、そして女子高生によるバブリーダンスを目にするが、この現象は何を意味するのか。
ただの偶然なのだろうか。
ただ、バブルと聞いても20代、30代にはピンとこない。
バブル当時を意識したり考えたり、当時と似たような景気浮揚感を実感している人、浮かれている人はどれだけいるのだろうか。
はなはだ疑問である。
話を元に戻して有効求人倍率をみると、高い順に建設、接客・給仕、介護サービス、飲食物調理、自動車運転、開発技術者と並んでいる。
- 建設
- 接客・給仕
- 介護サービス
- 飲食物調理
- 自動車運転
- 開発技術者
自分に当てはめてみると、いきなり建設業に就職するのは体力的に無謀だとしても、接客や介護、飲食、自動車の運転(トラックの運転手など?)などは覚悟があればできそうだ。
誰しも覚悟が必要な分、実際の現場は人材の募集は難しく、人手不足でヒイヒイ言っているのだろう。
一方、会計事務や一般事務は有効求人倍率が1倍を下回るなど、建設や外食、介護などの職とのギャップがものすごく大きい。
デスクワークをしながら給料を稼ぐことのできる仕事はなかなか見つかりにくいのが実態なのだろう。
こうした中、バブル時代を想起させる売り手市場だからと思って、就職活動や転職活動を進めたとしても、事務系(いわゆる文系)は総じて厳しそう。
景気実感が伴っていないように、業界や企業、職種によって温度差はかなりあるのではないだろうか。
日経新聞にもあるように、この先の将来を見通すと「AI」の技術者などは引く手あまただろうし、最近の製造業の不祥事もあり、品質管理・品質保証の分野で高いスキルを持った人材、専門家は相当需要が高いと予想される。
さて、いわゆる文系の就活生や転職者は、今後の将来を見通してどのようにキャリアを高めていくべきなのか。
一つの道ではあるが、人の行く道を選ばず、少し遠回りになったとしても、ライバルと差別化ができるスキルを身に付けることだ。
差別化できるスキルとは何なのか。
それは、大学院への進学や公認会計士・税理士などの難関資格の取得といった選択肢ばかりではない。
具体的には、例えば、思い切ってアジア新興国などの海外に飛び出してみて、現地の異文化の中で働いてみることだ。
経験的には、日系企業が多数進出しているような、タイやベトナム、インドネシアなどの東南アジアをすすめる。
東南アジア諸国は総じて親日的で、年中暖かく、かつ物価も安い(食べ物も総じておいしい、と思う)。
そうした環境下で、現地に進出している日系企業などで働き、実践的な英語の勉強をしながら(英会話レッスンなどはある意味、日本以上に気楽に受講できる)、現地語も並行して覚えていく。
そうすることで、働きながらにして、将来ライバルと差別化できるスキルを身に付けることができるだろう。
東南アジアで働くことの魅力については、過去にもブログで取り上げたのでよかったらご覧ください。
企業がグローバル競争の中で生き残りをかけて必死であるように、個人ベースでもまた生き残りをかけてスキルを磨き、キャリアプランを練らなくてはいけない時代です。
就活や転職活動にあたっては、アニュアルレポート(統合報告書)をしっかり読んで企業研究することが重要です。
また、日本の大企業で就職することを当然の選択肢として確保しつつも、海外就労をなるべく早い時期に経験しておくことをお勧めします。
以上、完全失業率が3%割れしてバブル期並みの水準になった話からの、アニュアルレポートを使った企業研究、そして海外就労のススメでした。